内でもあり外でもある
曖昧さが楽しい場所
風を感じながら過ごす美しい瞬間のかたわらには火があってほしい。
「No terrace without a fire …火のないテラスはない」
スカンジナビアの言葉だ。
内でもあり外でもあるデッキやテラスは、家での過ごし方に遊びをもたらす。
現代の住まいは、ますます密室化している。
このような半外に楽しさを感じるのは、私たちの心の中に「もっと自然を感じたい」という根源的な希求があるからだ。
つながる、もっと楽しく。
大切な人と一緒に揺らめく炎を眺めながら
美味しい料理でおなく満たし、ゆっくりと語らう至福のひととき。
何気なく過ぎていくごはんの準備や食卓の時間も、
部屋から一歩出て行うと、日常の風景が変わる。
太陽の光を感じながら、みんなで作って食べる時間は、
特別なレシピでなくても、記憶に残る味となる。
どんな天気の日も
雨の日、火のオレンジ色がいつもより美しく感じられるのは、
炎が太陽の生まれ変わりだからだろうか。
輝く炎の色彩と、雨雲を含んだ灰色の空。
なんて鮮やかなコントラストだろう。
今日は雨の休日。時が色を育てるサビ色のテラスストーブに火を入れ、
揺らめく炎を見ながらのんびりすることに決めた。